時は江戸中期。
儒学者の荻生徂徠が暴れん坊将軍のモデルにもなった吉宗に献上した意見書の政談。
当時の政治・経済・社会の問題点をあげ、対策を説いていました。
吉宗の時代なのでおよそ300年前の話なのですが、いまでも社会は同じような問題を抱えています
2世・3世議員など世襲の政治家が能力ではなく家柄で選ばれたり、非正規雇用の増大などかな
それらの問題を政治を専門に扱うAIであるSORAIが政談を元に解決していくのが本作です。
漫画なのでわかりやすく、AIが政治を管理するのがSFで面白い試みですね。
ストーリー
SORAIが次々と政令を発表し、主人公のマコトと仲間達が反応するのが主となります。
その政令の内容は市民から反発を買う内容も多いのですが、最終的には納得してしまいます。
SORAIの正体についてもしっかりと伏線を張ってあったり、政令が発表される度に展開していく新しいドラマが面白いです。
キャラクター
基本的にはテンプレートなキャラが多いです。
わかりやすさを重視しているマンガでわかるシリーズなので、個性的なキャラは基本的にいません。
しかしAIのSORAIが説教して最後に「やればいいじゃない」や「あるの?」など妙に人間くさいしゃべり方をするのがユーモアに溢れているというか、親しみを抱かせてくれますね。
画力
癖がなくて安定していますね。
これはマンガでわかるシリーズの共通の特徴ですね。
まあジョジョで知られる荒木先生のような癖のある絵だったら、読者を選びそうだから正解ですね。
世界観
AIが政治を司る未来というのはありそうで怖いというか。
オリジナリティ
政談を扱った漫画は僕が知る限りですが、これ以外はありません。
総合評価
政談について楽しく学べて、とても面白かったです!
でもAIはラーニング次第で人間にとって福音にも災いにもなるからちょっと怖いところでもあるよね。