:2月14日に一部加筆修正しました。
ネットでの1年は現実世界の3年に匹敵するという言葉があるように、インターネット環境の目覚ましい進歩もあり、いまと状況は違いました。
現在は小説家になろうやエブリスタ、カクヨムなど、会員登録制の小説投稿サイトが主流です。
しかし一昔前——大体、2000年から2012年まで辺りを考えています。最近はweb小説から離れていたのでweb小説界の動向はよくわかりません——は二次小説あるいはオリジナル小説を書いた人がメールで自作品を投稿し、管理人が掲載するというスタイルが多かったです。
二次小説を書いて小説投稿サイトに投稿している人のことも、投稿作家と呼んでいました。
いまではオンライン作家やネット作家とよばれていますが、会員制の小説投稿サイトが主流になった影響でしょうね。
まずはこの小説投稿サイトについて、管理人として語りたいと思います。
メールで投稿する小説投稿サイトのメリット
一言でいえば、新規参入への敷居が低いです。
htmlがわかり、有料か無料のレンタルサーバーを借りればいいだけですからね。
あの頃は無料レンタルサーバーはいまよりも広告が大きくて、黄色い背景に赤い字が動くという酷いものでした。
ですので僕は有料サーバーを借りましたが、他の小説投稿サイトも同じように有料レンタルサーバーを借りるか、プロバイダーについているウェブスペースを使っていましたね。
あとはHP作成ソフトがあれば、更新は楽になります。
実は数年前に、会員制の小説投稿サイトを作ろうとしたことがあるのですが、挫折しました…orz
ハードルが高いよ、マジで。
htmlを弄っているだけの時代ならば高い技術は要求されませんが、会員制サイトはデータベースを使います。
wordpressはphpというプログラム言語を使うため、カスタマイズするにはphpを取得していなければいけない。
将来的にアクセスが増えたときに、データベースの移行とか大変そう(htmlならばサイトをフォルダーごと別のレンタルサーバーにアップロードすれば終わり)だよねと考えるとやる気がどんどん減退していって。
結局、挫折しました。
メールで投稿する小説投稿サイトのデメリット
新規参入の敷居は低いですが、もちろんデメリットもあります。
一言でいえば、メールで作品を受け取るスタイルは作業効率が悪いことです。
次回の管理人のお仕事で詳しく作業を書きますが、メールを受け取って掲載する作業は手間が掛かります。
僕が会員制の小説投稿サイトを作ろうと思った一番の理由は、小説を掲載する手間が掛からないことに魅力を感じたからですね。
広告は載せない
広告を掲載しないのが暗黙の了解でした。
投稿作家さんに作品を投稿していただいているのに、また二次小説という非公式なファン作品でお金を得ようというのはけしからん的な空気がありました。
チャットで広告の掲載を匂わせたら、ある常連さんから釘を刺されたこともありましたね。
いま考えれば同人誌というファン活動で金銭を得ている人たちがいるので、そうおかしくもないんですけどね。
僕がアンギットゥの雪国を開設するまえの小説投稿サイトは広告を載せていなかったのも大きいのでしょう。ソフトバンクの価格破壊でADSLがぐっと安くなり、一般家庭にインターネット環境が普及し始めたばかりの頃でしたからね。
その前は電話回線を使ったモデム通信が基本です。
いまと比べるとほんと色々と未熟です。
僕が開設してしばらく経ってからamazonアソシエイトが流行し始めて、ゴールドラッシュのように人々はアフィリエイトで大金を得られるという夢を抱いて参加し始めました。
そんな状況だったので同ジャンルのコミュニティーサイト(しかも二次小説も少しだけど掲載している)では普通に広告を掲載していたのを内心で歯ぎしりしてみていたことを覚えています。
僕のサイトとほぼ同じ時期に開設したサイトが広告を掲載しているのを見たことがありますが、きちんとお詫びの文章を書いて投稿作家さんへの理解を求めていました。
それだけ広告を載せるというのはよくないという風潮がありました。
小説支援サイトも同じ状況だった
個人サイトで自分や親しい相手からの一次・二次を問わず小説を掲載する個人サイト、あるいは僕のような小説投稿サイトを支援するオンライン小説支援サイトというのが色々とありました。
小説支援サイトは大別すれば3タイプありました。
ひとつは自分の作品やサイト情報の登録を依頼します。
そうすると小説支援サイトの管理人が作業をして、ジャンルごとに掲載してくれます。
ひとつは自サイトを更新したことを通知すると、更新してくれるというタイプです。
この両方を合わせたハイブリットタイプも存在しました。
cgiやphpを使ったサイトもありましたが、基本的には手動で掲載していたと思われます。
現在は小説支援サイトは数えるほどしかありませんが、お世話になったことを覚えています。
あるサイトAに登録すればアクセスが日間アクセスが500増え、サイトBに登録すれば日刊アクセスが1000は増えました。
このように小説サイトを運営するうえでとてもありがたいオンライン小説支援サイトですが、こちらも広告を掲載しているのはあまり見ませんでしたね。
広告掲載への忌避感が衰退の一因だった
ある日、それなりに歴史のある小説投稿サイトや小説支援サイトがなんの前触れもなく閉鎖あるいは更新されずに放置されるということは何度も目にしました。
自己弁護にもなってしまいますが、管理人としては仕方ないと思っています。
次の記事で小説投稿サイト管理人の作業について書きますが、キツかったです。
無償で日々の生活をこなしながら行うのはよほど上手くやらなければ無理ですね。
しかしもし広告を掲載して多少でも収入があれば、いまも続けていたと思います。
やはり金銭が入ればやる気が出ますし、まったく同じ形にはなりませんが生活が出来るほどだったかもしれない。
アフィリエイトは張り方もありますが、アクセスが多い方が単純に収入が増えますからね。
本当に無償のサービスはない
ソーシャルゲームや各種のSNSなど、無料で優秀なサービスが数多くあります。
しかし一見すれば無償で提供しているように見えなくもありませんが、実際には収益を得ているからこそ続けられます。
利用者にとって一番嫌なのは愛用していたサービスが停止することです。
最初は無収入でもいいでしょう。しかし運営を長く続けるには、収益を得なければいけない。
小説投稿サイトは規模が大きくなるのに比例して、管理人は忙しくなりますからね。
そのことを理解していなかったのは仕方ないのですが、気づくべきでした。
wordpressで会員制サイトを作ろうとして挫折したと前述しましたが、あれもプロに依頼すればいいだけです。
自分でやろうと思ったのは、早い話が予算の問題です。
あとがき
色々と懐かしく、当時の記憶を頼りに書いているので間違っている部分があるかもしれません。
ネット小説について全てを知っているわけではありませんし、最近のネット小説界にも疎いです。
ご指摘があればコメント欄に書いていただけるとありがたいです。
そのころ自分は中学生で細かい事は分かりませんでしたがそんな時代の移り変わりがあったとは驚きです。お金と趣味は切り離せないのに趣味でお金を稼ぐのはなんだか悪い事をしている気がするのは子供の考えなんでしょうか、、、
マリオネさん、コメントありがとうございます。
僕も書いていて時代は移り変わったなと思いました。
まあリアルでもfacebookを使ったジャスミン革命なんてありましたからね。
ソーシャルゲームやSNSなど、特にネット上では優秀な無料サービスが普及しています。
ですので趣味で稼ぐのが悪いというのは普通の感覚だと思いますよ。
僕としても趣味で稼ぐのは悪いような気はしましたからね。
広告を掲載することに踏み切れなかったのは、趣味で稼ぐのは悪い気がしたからです。
ただ一見すれば無料のサービスでも、実際には収益を得ているからこそサービスを行えます。
利用者にとって一番嫌なのはサービスが停止して利用できなくなることですから、運営を続けるために金銭を得るべきだったと反省して書いたつもりでした。
このことに気付けたのは雪国管理人に運良くなれたからでしょうから、多分雪国管理人になっていなければいまでも気付かなかったと思いますね。
記事がわかりづらくて申し訳ありませんでした。
次の記事も思い出に水を差すような内容かなと思いますが、楽しかったこと、よかったことも書いていきますので宜しければ読んでください。
それでは長々と失礼しました。
いえ、なんだか裏の話が伺えて楽しいですよ!
自分はフリマとか同人活動とか趣味でお金を稼ぐ事は良い事(お金が評価に繋がること)だと思っていますのでこちらこそ気分を害してしまったら申し訳ないです汗